年中行事と行事食


年中行事、行事食とは


私たちの体は私たちが食べた物でできています。

 

日本の中で、季節ごとに行われる伝統的な儀式や行事のことを年中行事といい、

その時の行事やお祝いごとにいただくお食事を行事食といいます。

行事食は昔の人が考えた「健康に生きてゆく」ための知恵があるといわれています。

また、子どもたちが、優しく、健やかに、心豊かな人に育って欲しいという「祈り」や「願い」が込められているともいわれています。

 

最近は、日本の行事食という言葉、さらにその食べ方や作り方など忘れられつつあります。

私たち日本人の大切な食

文化として是非知っていただき、これからに受け継いでいっていただきたいです。


出典: ハッピー・ノート.com


行事食

<行事食>

日本には四季折々の年中行事があります。本来、年中行事は「神様を呼び、ご馳走を捧げる日」で、「ハレの日」とも呼ばれ、食卓には普段にはないご馳走が並ぶ日でした。

農耕民族であった日本人にとって季節の変化は稲作を中心とする農耕手順の目安になるもの。その目安となる日に行事を行い、収穫に感謝してきました。

また、季節の変わり目は体調を崩しやすく、そのため季節の変わり目に「ハレの日」というご馳走を食べる日を設け、体に栄養と休息を与えてきました。

行事食は体調を崩しやすい季節の変わり目を、賢く乗り切る「食の知恵」でもあったのです。

現代は飽食の時代と呼ばれるように、毎日が「ハレの日」のような食生活です。しかし、疾病が増え続けている現状を考えると、豊かな食は必ずしも健康を約束してはくれません。行事食は、自然の恵みに感謝しながら食生活を営んできた先人たちが生み出した食事。飽食を戒め、今一度その食の知恵を見直してみましょう。


<記念日食>

記念日とは「何らかの物事や過去の出来事を記念する日」です。公的なものと私的なものがあり、公的な記念日としては「行事」があり、私的な記念日の代表として誕生日や結婚記念日などがあります。ここでは、行事以外で、食べ物に関する記念日を取り上げていきます。日付の数字の語呂合わせから設定されたものが多いのですが、旬や体調などの季節や、由来や発見などの誕生とも結びついたものも多くあります。記念日に設定された「食べ物」を日常生活に取り入れ、その食べ物をより身近に考えるキッカケにしていきましょう。


●1月の行事食

料理1月はお正月という、1年で最もめでたいハレの日がある月です。ご馳走の食べ過ぎと寒さから動かないことを防ぐため、 消化酵素の多いやまのいもや納豆、お粥が多く登場します。 一年のスタート月には、体内をスッキリさせて体力のつく食べ物が活躍します。

   

2月の行事食

料理立春を迎える2月は、暦の上では春の訪れを告げる月です。日が一日一日長くなりますが、実は一年で一番気温が低い寒い時期でもあります。暖かい南風の「春一番」が吹く一方、低気圧の通過で思わぬ大雪が降ることもあり、寒暖の差の激しい月です。

   

3月の行事食

料理3月の春分は「地球上の昼と夜の長さがほぼ等しくなる」といわれる日で、この日を境に昼間の時間が徐々に長くなっていきます。春分の前には、山から神さまが種子を抱いて里に降りてくる十六団子の日があり、田植えが始まります。


4月の行事食

料理4月は桜の開花があり、薬効の高いよもぎが山野に芽吹く季節です。気温が徐々に上昇し春本番を迎えますが、実は後半に「寒の特異日」という寒さが突然にやってくる月でもあります。体調を崩しやすいので気をつけましょう。

      

5月の行事食

料理古く中国では5月を忌み、薬効の高い植物で災厄や病魔を祓う習慣がありました。5月に登場する柏餅やちまきに使われる柏の葉や笹の葉の薬効を上手に取り入れ、体力を強化しましょう。

    

6月の行事食

料理陰暦の6月は「水無月(みなづき)」と呼ばれる月です。暑さが厳しく水が枯れてしまうことから「水の無い月」=「水無月」、また農作業が一段落した時期から「農作業をしつくした月」=「みなしつく月」と呼ばれています。

  

7月の行事食

料理陰暦の7月は「文月(ふみづき)」と呼ばれる月です。古く七夕に歌をそえたことが名の由来といわれています。一年の後半のスタート月であり、梅雨明けを迎えて気温が上がっていく季節です。


8月の行事食

料理陰暦の8月は「葉月(はづき)」と呼ばれる月です。木の葉が紅葉して落ちる「葉落ち月」が、その名の由来といわれています。収穫に入る前の最後の祭りである「八朔の祝い」、新豆の豊作を報告する十五夜の行事があります。

      

9月の行事食

料理陰暦の9月は「長月(ながつき)」と呼ばれる月です。「夜長月(よながつき)」の略がその名の由来といわれています。収穫を迎える前の風祭りや、収穫後の秋祭りの他、五節句のひとつである「重陽の節句」があります。

      

10月の行事食

料理陰暦の10月は「神無月(かんなづき)」と呼ばれる月です。日本中の神様が出雲に行ってしまうため神様がいなくなるという俗説が、その名の由来といわれています。新穀で作る「亥の子餅」や、収穫を終えて山に帰る田の神さまにお供えする十六団子の行事食があります。

     

11月の行事食

料理陰暦の11月は「霜月(しもつき)」と呼ばれる月です。「霜が降る月」というのが名の由来です。前月に出雲に出かけていた神々が、風に乗ってそれぞれの神社に帰ってくる「神迎えの朔日(ついたち)」があり、この日の前後には強い風が吹くといわれています。 

    

12月の行事食

料理陰暦の12月は「師走(しわす)」との異名を持つ月です。「忙しい年末の12月には普段は走らない法師(お坊さん)が経を読むために各家を馳せ走る「師趨(しすう)」が、「師走」になった」といわれています。一年を締めくくる12月にはさまざまな行事があります。


出典: お天気レシピ