年中行事とは?


年中行事とは、1年の間に行われる儀式・行事の事です。もとは宮中で行われるものを言いましたが、後に民間の行事・祭事も年中行事と言うようになりました。私たちは普段、地球が太陽のまわりを1周する期間(365日)を1年と決めて作成される「太陽暦」を使用しており、様々な行事・祭事がその1年間に執り行われています。


天文学的要素と迷信の要素を持つ「暦」

太陽暦を初めとする「暦」は2つの要素を持っています。一つは日付・曜日・二十四節気・日の出日の入り・潮の満干・日月食などの天文学的要素。もう一つは、物忌みの日・禁忌の日などの占いや俗信の要素です。これらは日々の生活を豊かにするために考え出されたものだと言われています。 現在の「暦」は、特別な意味を付与するよりも、日付を確かめるだけの「カレンダー」の意味合いが強くなりつつあります。


決められた日に決められたことを

古来、自然の景色の変化から季節の移り変りを把握する自然暦を使用していました。

飛鳥時代に、月の満ち欠けによって日を決定する太陰暦と、1年を15日ごとに割り振った二十四節気が中国から伝えられました。これらは時代の流れとともに少しずつ形を変えながら、現在も私たちの生活に根付いています。

また平安時代には、暦が正確に運用されることは決められた日に決められたことが正しく行えるという観点から、政治が正しく行われていることの証だと考えられ、政府の中に暦をつかさどる部門が登場しました。

1873年に明治政府が西洋化の一端として、西洋と同じように地球が太陽の周りを回る速度や位置関係から暦を作成しました。この時改暦された暦が太陽暦で、現在私達が使用している暦です。


出典: 日本文化いろは辞典